心の景色の旅に出る。

こころふるえるだれかとの時間、そのものの中にあるだれかの想い、だれかの、じぶんのこころを旅したその軌跡を綴っています。

アスリートのセカンドキャリアの未来を拓く。

アスリートには突然終わりがやってくる。

どんなトップアスリートでも変わらない。


誰もに平等に早すぎる最後の時が訪れて。

まるで波が引くように人がいなくなる。


そして、路頭に迷うのだ。

誰も、助けてはくれない。


その世界でトップに立っていたとしても。


ただ社会人経験がないとか

ワードエクセルが使えないとか。

たった、たったそれだけのことで、

ラーメン屋のアルバイトをするしかない。 


そんな残酷な現実がある。


それは、本当に、社会にとっての損失だ。

彼らがスポーツを通して学んできた様々なこと。


目標を立て、行動し、達成する力。

瞬時に状況を判断し決断し実行する力。

メンタル、フィジカルコントロールの力。

ひとつのことにのめり込む集中力と持続力。


それらは、わたしたちが心底欲しているもの。


そこに自分の欲しいものを持っている人がいるのに、

社会から弾き出すなんて、勿体無い以外の何物でもない。

 


人生の半分以上を残して終わる、

アスリートのファーストキャリア。


そこからどうセカンドキャリアを構築していくか。


すべてのアスリートたちの指針となり希望となりうる、

引退後に更に挑戦し続け輝き続ける人たちの話を聞いた。



元・総合格闘家でROAD FC 初代ミドル級チャンピオンの大山峻護さん。

元・ハンドボール選手で日本代表キャプテンを務めた東俊介さん。

元・バドミントン選手で世界選手権メダリストの池田信太郎さん。

 

スポーツの世界で引退したらコーチになる。

世界の舞台に立ち、十二分にその資格を持った三人は、

あえてその道を選ばずに他の生き方を模索した。


それでは、スポーツは小さな輪の中で閉じてしまう。

同じ人が小さな輪の中をぐるぐると回るだけのこと。

もっともっと、スポーツの選手の可能性を広げたい。

  

 

引退したからこそ、輝く。

アスリートは引退したら終わりではない。


現役時代、豊富な人脈を有していると思っていた。

引退しても誰かが声をかけてくれるのではないかと。

けれどそれは甘かった。自分で切り開くのだと知った。


そんな自分と同じ道を辿る多くの後輩たちのために。


引退してから、引退したからこそ、

現役の頃より輝けるのだと証明したい。


幸せなセカンドキャリアのパイオニアになりたいと、

大山さんは格闘技とフィットネスを合わせたサービスを考案。

多くの有名企業で採用され、日々忙しく走り回っている。

ストレス過多の世の中で、ストレス解消、チームビルディングの構築のためのひとつの方法として多くの企業で受け入れられているのだ。



一世を風靡した一人のスターが現れても、その後。

マイナースポーツがメジャーになることはなかった。


スポーツを、ハンドボールをビジネスにしなければ。

同じ2千円を払うなら確実に感動できる映画を観る。

スポーツは、数多あるエンタメと競合しているのだ。


ハンドボール業界は、今までの常識を超える必要がある。


東さんは現役を引退してからその夢を実現するために早稲田大学で必死に学び、その後企業でマーケティング部を立ち上げた。けれどどちらも実を結ぶことはなかった。繰り返し挫折を経験し周りを憎みそうにもなりながら、ハンドボールのためではなく「東がやるなら」と応援してもらえる人物になることを誓う。


今は複数の会社と契約しながら、社員の子供たちにハンドボールを教え、行動し続けている。

彼はきっと、彼の志を現実にするまで、歩みを止めることはないだろう。

  

 

かつて、「イケシオ」と呼ばれたバドミントンの池田さん。一般への認知度も高かった。

けれど、企業との契約期間が終わり、まだ挑戦を続けたいと思っていた彼の元にもまた、誰もスポンサーとして声をかけてくることはなかった。


あれだけ名前が売れていても、なお。


飛び込み営業を続ける中で、本当に苦しい日々の中で、声をかけてくれた人のことを生涯忘れることはないだろうと池田さんは言う。


成長速度は成功体験に比例する。

一番最初の成功体験はスポーツによることが多い。

そんなスポーツを通して子どもたちの教育に関わりたい。


現役の頃からセカンドキャリアを意識していたという池田さんの話し方は驚くほどにビジネスマンと遜色ない。

スポーツ選手にとって、その身に持つ宝のような経験を広く伝えるために一番の障壁となるのは「言語化すること」。

池田さんを含め、お三方すべてが普通のビジネスマンでは太刀打ちできないほどに話が面白い。


そんな彼らだからこそ、彼らが今までの競技人生で培ってきた宝をこれから世の中に届け、その姿を目標に多くのアスリートたちがその後に続くだろう。



この日は他にも本当に素晴らしいお話をたくさんして頂いたのですが、もういい加減長すぎるので心に残った言葉をあと一つずつ紹介します。

 

 

勝負には、勝つ気持ちが強い方が勝つ。

何のために格闘技をやっているのか。

何のために強くなりたいのか。

目標の裏側にある目的を決して忘れないこと。

 ー大山さん


 

日本代表に最後の最後で選ばれず夢が潰えたと思った。

応援することすら出来ず日本に帰らなければならなかった。

自分に出来ることはもう何一つないと思っていた。

でも、ひとつだけ、自分に出来ることがあった。

出発前の最後の日。

「自分はやり切ったから、悔いはない」

そう伝え、選ばれたメンバーを送り出すことだ。

ー東さん

 

 

日本代表でメダルを獲ったとき、

スタンディングオベーションで会場が湧いた。

それを見て、感じて、涙が溢れた。

ーこれこそが、バドミントンだ。

その時の、コーチの言葉を忘れることはない。

ー池田さん



さて、ここまでとうとうと語りすぎましたが、

この会の本旨は学生たちの就職支援活動。


その支援活動の一環として産学官が連携し、

3ヶ月という長期間に渡って学生が自治体へ赴く。

そこで、その地の人たちに触れその地を感じながら、

地方が抱える問題を解決するための提案をプレゼンする。


受け入れる自治体も、応援する企業も、現地に赴く学生も。

この長期間のプロジェクトは並大抵の覚悟では実行出来ない。


それが、現実に行われ実行されていることに感動しました。


新潟、三重、岡山、愛媛。

全く見も知らぬ地で試行錯誤を重ねアイデアを実行し検証し実際に動いてきた学生たちのプレゼンは、それだけで胸を打つものがありました。


特に、岡山に行った学生たちのプレゼンが素晴らしかった。

誰一人としてカンペを見ることなく、まっすぐこちらを向き感情たっぷりにはっきりと、たくさんのエピソードを交えながら楽しそうに話す。

200人の聴衆を前に、臆するどころか堂々と話す姿は圧巻でした。

彼らの話を聞いていると、こちらまで楽しくなってくるような、そんなプレゼンでした。


大人でも、ここまで人を惹きつけるプレゼンが出来る人はそういないだろう、と思うほどの出来栄え。

おそらく何度も何度も練習を重ねて修正を繰り返したのだろうなと。


そしてもう一つ感動したのは岡山でワークショップに参加した一人の女子高生。


彼女は岡山でのワークショップで素晴らしい大学生や社会人の方々と交流し、感動のあまり3000文字を超えるお礼の言葉を綴り、この日東京で行われた発表会に始発の新幹線に乗ってやって来た。彼女の行動には一切の迷いがなく、彼女の言葉はしっかりとした強い意志が感じられるものだつた。

彼女も全くカンペを見ることなく、自分の言葉で、自分の心からの思いをそれこそ彼女の人生で初めてかもしれない200人もの人の前で堂々と語った。


この会の活動は、間違いなく、一人の人生を変えた。


その事実を目の当たりにした瞬間だった。



燕雀安んぞ鴻鵠の志を知らんや

(えんじゃくいずくんぞこうこくのこころざしをしらんや)


このイベントを主催した鴻鵠塾の名前の由来。


燕や雀の視点を持つ者は、大空を駆けるコウノトリやオオトリの視点で見える世界を知ることは出来ない。


大きな志を持ち、広い視点で行動する者は、自分の周りの小さな世界しか見えない者から時には否定され批判されることもあるだろう。けれど見ている世界が違うのであれば理解できなくて当然のこと。


ホンダを作った本田宗一郎氏は、まだ町工場同然の会社で朝礼の度にみかんの空き箱の上に乗って「世界一を目指す!」と力強く宣言をしていたという。

もちろん、社員はそんな社長に呆れた。けれど今はどうだろうか。


そういうことだ。

今はまだ、みかん箱の上での妄言に聞こえても、

そういう人たちが世界を変えていく。


鴻鵠たる先輩たちの話を聞きその在り方に触れ、地方での経験を通して一人一人の学生たちが大きな志を持ち次の社会の鴻鵠となる。

そして、彼らに触発されて燕雀たる人たちも鴻鵠の志を見るようになるだろう。


彼らの今後の活躍が、彼らが切り開く未来が、本当に楽しみだ、と思うワクワクする時間を頂きました。



上田さん、素晴らしい会を企画頂きありがとうございました。


素晴らしいお話を聞かせて頂きました大山さん、東さん、池田さん。


3ヶ月の長期間に渡って現地で学び、200名の前で堂々としたプレゼンを披露して頂きました学生のみなさま。


当日わたしとお話をしてくださったみなさま。



本当にありがとうございます。

 

そして。

ここまで読んで頂いた方がいましたら、

本当にありがとうございます。



写真は当日全く撮らなかったため、

鴻鵠のイメージ写真ということで。

 

 

鴻鵠塾にご興味ある方はこちらから。

また、こちら完全ボランティアで運営されているそうですので志に共感されましたらぜひご寄付を!



鴻鵠塾

http://koukokujyuku.org

 


アスリートお三方のことをもっと知りたい方はこちらから。

 

大山峻護さんインタビュー

https://athlete-live.com/interview/category/sports/oyama_shungo/


東俊介さんインタビュー

前編

http://blog.qandasports.com/post/139533690066/前編元ハンドボール日本代表主将東俊介がマネジメントの道を選んだ理由とは

後編

http://blog.qandasports.com/post/139592585136/後編元ハンドボール日本代表主将東俊介がマネジメントの道を選んだ理由とは


池田信太郎さんインタビュー

http://mw.nikkei.com/sp/#!/article/DGXMZO98756610T20C16A3000000/


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