心の景色の旅に出る。

こころふるえるだれかとの時間、そのものの中にあるだれかの想い、だれかの、じぶんのこころを旅したその軌跡を綴っています。

大地之節供まつり。ただ祈ること。

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夜が更け皆で日を跨ぐ。

この日は庚申でもあった。


庚申の夜には体から虫が出ていき

帝釈天にこれまでの行状を告げる。


そこで悪事の報告がなされたならば、

その者自身に罰が与えられたという。


このため人々は寝ずに夜を明かした。 

その庚申の夜にあやかって夜を徹す。

 

大地之節供まつりは夜こそが本番。

この夜をこの日集った人々と共に。


神に祈りを捧げるのだ。


白い衣装に身を包んだ井戸さんと、

神の音色を笛から奏でる雲龍さん。


二人が静かに供物の前に並び座す。


小さな茶室にひしめき合う人々と

暗く落とされた幽かな照明が蟠る。


まるで地の底からゆるり湧き上がるような、

厳かで深く静かで力強い祝詞が奏上される。

 

 

笛の音があの世とこの世の境を曖昧にする。


暗き部屋では隣の人の顔も見えず確認できず。


ただ人のかたまりがその場に散った様を見る。


ここに居る人たちは影となり一時個人を喪う。

 

 

これまで聴いたどの神職が奏上する祝詞より、


彼女の祝詞はひたすらにただただ、深かった。


意識すらなく、頭を垂れずにいられぬほどに。


何かが自分の体を押し下げているような感覚。


それは大地に頭が体が吸い寄せられるような。


永い永い、時間の流れを見失う祝詞が終わる。


般若心経が始まる。わたしたちも共に唱える。


一度ではなく、繰り返し、繰り返し、何度も。


般若心経の教本を受け取り忘れ文言が欠ける。


けれどそれはなんら問題がないように思った。


わたしが唱えなくても誰かが唱えているから。


般若心経はわたしひとりで完成しなくていい。


お互いに補完しあって支え合って祈りとなる。


ひとりではわたしたちは立つことは出来ない。


ひとりで立とうとしなくてもまたそれもいい。


すべての文言を言葉と成して唱えられたとて、


その言葉の意味するところを体得出来ようか。


ひとりひとりがその一部を体得し分け与える。


ひとりでゆくのではない。みんなでゆくのだ。


自分のために祈るのではなく皆のために祈る。


それはまるでただこの世の姿のように感じた。


姿が見えなくても、個人が識別できなくても。


わたしたちは、助けているし助けられている。


認識していないという意味では無であろうが、


影響しあっているという意味では無ではない。


無から有を創り出し無でありながら有であり。


有から無に還りながら全ての事象が絡み合う。

 

 

わたしは神仏霊魂なにひとつ目には見えない。

感じること聞くこと、触れることも出来ない。

 

 

けれど、この場には神が居た、と思うのだ。

 

 

井戸さんの祝詞


雲龍さんの笛。


皆のお経。


 

それらが呼び水となり渾然一体なって、

この空間に何かを呼び寄せまた消えた。

  

  

ひとりひとりが違うものを受け取ったのだろう。


この場に会場があることも。

この地の持つ流れの意味も。


井戸さんが、雲龍さんが

この日この場で齎したものも。


すべてに意味があり、

すでにその意味の一部は

明らかになりもしたけれど。


ここからこれから次に繋いでいく。


今年はとても大切な年。

翌年以降を生きていけるか否か。

それが占われる、大事な一年はあと半年。


年の終わりは十月十日。

この時までに自らを整え律し行動する。


その結果が、2018年に現れる。


やはり、この日この時ここに来れてよかった。


先日の座禅の会に参加できていれば、

わたしはここに来なかったかもしれない。


神棚にお供えした皿が割れなければ、

わたしはここに来なかったかもしれない。


意味づけなど後からいくらでも出来るけれど。


この日、ここに来れてよかったと心から思う。

 

 

ありがとうございます。

これから、です。

これからの一日一日を、

大切に大事に生きていきます。


わたしはとても怠け者なので、

自分を律することが一番の課題。


まずはそこから丁寧に少しずつ。


大地之節供

とても良き時に、

とても良き時間を。


ありがとうございます。

 

 

わたしはいつももらってばかりですが。

本当に、本当に、いつもありがとうございます。

 

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第一回大地之節供まつり2017

http://www.tamatebako-d.jp/daichinosekku/matsuri2017