心の景色の旅に出る。

こころふるえるだれかとの時間、そのものの中にあるだれかの想い、だれかの、じぶんのこころを旅したその軌跡を綴っています。

最終出勤日。自分の心が納得したままに。

事実上の最終出勤日。


辞令をもらって、
わたしの今の職場での
勤務は終わった。

終わってみれば
いいことばかり思い出す、
というのは本当にそうだと思う。


ここにいる人は素敵な人ばかりだったし、
ここでの仕事はとても面白くて楽しかった。


辞令を手に、
ささやかなお礼の
代わりのお菓子を渡し。

職場にいる80人ひとりひとりに、
退職の挨拶を伝えていく。

事前に合間を見て、
丁寧に挨拶をしていたから、
そして送別会の日にも挨拶をしたから、

三度目だったりする人もいたけれど。
それでも、最後のご挨拶を全員にしたかった。

言葉に出来ないくらいお世話になった人もいた。
ほとんど話さなかった人もいた。

それでも、同じ職場で、同じ目標に向かって
ひとりひとりが一生懸命仕事をしていた。

ひとりひとりが、この職場の雰囲気を作っていた。

笑顔で退職を伝える。
すると笑顔が返ってくる。

感謝ばかりが、溢れてきた。


仕事をしているときは、
本当にこの人なんとかならないかな、
と考えてしまったこともあったのに。


退職を伝える時の会話は
すべて穏やかで楽しくて幸せだった。


かつて一緒に仕事をしていた間にも、
きっとこんな風に話せたのだろうし、
こんな関係を築けたんだろうな、と。

そんなことを、退職のこのタイミングに思う。


仕事をしている間は、
いろんなことに囚われすぎているのだ。


その囚われがなくなったら、
こんなにもコミュニケーションをとるのは優しい。



次の職場で、この経験を活かそう、
そんなことを挨拶をしながら思う。


最後の挨拶の中で、
ひとりひとりの良いところをたくさん知れた。


この人たちと仕事が出来て良かった、と。


最後に偽りなくそう思えたことが幸せだった。



なぜ、辞めるんだろうな。
良いことばかりが頭を占める中で思う。



色々頭で考えて、たくさん理由をつけたけれど。
シンプルに、ここは終わりだと。次に進むのだと。
そう思ったから、が一番心にしっくりとなじむ。


だからこそ、わたしは次を決めずに辞めた。


わたしにとっては、
今の職場から離れて
次の場所へ行くことが
確定事項であって。

次の場所が
決まっているかどうかは
重要ではなかった。


だから、次の仕事が決まっていないままに辞めて。
意外とすぐに生活に困窮しそうなことも明らかになって。


それでも、
なにひとつ、
後悔はしていない。


昔のことを思い出す。


就職に不利だとわかっていながら
大学を留年せずに卒業して、
1年半、公務員試験の勉強をして、
公務員になったあの時のことを。


わたしは、自分の心が納得する選択肢しか選ばない。


大学を留年することも出来た。
でもそうしなかった。

一般企業に就職することも出来た。
でもそうしなかった。


それは、わたしの心が納得しなかったから、
わたしは、自分が納得する道しか歩まない。


死ぬほど苦しかったあの時期に、
辞めなかったことも。


納得出来なかったからだ。
今は目の前の仕事をやるべきだと、
今は乗り越える時期だと思ったからだ。


やると決めたことも、
やらないと決めたことも。


優柔不断に見えたことも、
無謀なように見えたことも。


結局、わたしはわたしがやりたいようにやってきた。


そして、これからもそうなのだろう。
周りに何がどう見えていたとしても。



今、こうして、納得して。
感謝と共に、幸せの中で、
辞めることが出来たこと。


それに、本当に感謝したい。
心から。ありがとうございます。


わたしは、ここで働けて良かった。