心の景色の旅に出る。

こころふるえるだれかとの時間、そのものの中にあるだれかの想い、だれかの、じぶんのこころを旅したその軌跡を綴っています。

退職に添えて。感謝と心残りと決断と。

退職まで5日を切った。

前の職場で、人間関係を築いて来なかったな、
と思っていたわたしの元に、お餞別が届いた。

退職を知ったかつての同僚や先輩から、
メールが届き、電話がかかってきた。

こちらから挨拶のために電話をかけたら、
とても暖かい言葉をたくさんもらった。

最後の最後に、コミュニケーションがちゃんと取れた、
そんな気がして、わけもなく泣いてしまいそうだった。


たくさんの人に見送られるわけではないけれど。
例えわずかな人数でも、こうしてわたしのことを
気にかけてくれる人がいたのだと。それを知れた、



前の職場でのわたしは仕事という狭い世界にだけいた。
仕事において、最高の結果を出すことを最上位に置き、
それ以外の場で、コミュニケーションを取らなかった。
仕事をするのにそれらは不要で、迷惑なのではないか、
とそんなことを考えてしまい動くことが出来なかった。


仕事をするにあたって、信頼関係を構築することは、
なによりも大切なことだったと思うのに。


最初の二年は職場に慣れ、仕事に慣れるのが精一杯だった。
次の二年は、様々な要因が重なって、心身を壊してしまい、
もはやその期間は人間関係を構築するどころではなかった。


そうしてわたしは前の職場で信頼関係を構築する
タイミングを、完全に逸してしまった。


そして、逸したままにわたしはこの組織を去るのだ。
それは、酷い裏切りのような気がしていた。


わたしは、あの職場でたくさん傷つけられたけれど、
同じくらい、たくさん助けられてきた、間違いなく。


今となってはそう思う。


だからこそ、たくさん助けられた彼らに
何を報いることが出来ていただろうかと。


これから組織を離れてしまうわたしに、
今後、彼らに出来ることはないのだと。


そう思うと、自分の決断に後悔は全くしていないけれど、
恩返しの機会を失ったような気がして、それを、悔いた。


けれど、ひとつ揺るぎ無く言えることは、
決して仕事の手を抜かなかったということ。


真摯に、目の前の仕事に向き合ったということ。


それだけでは足りなかった、と今でも思うけれど。

それでも、
どこかでそれを認めてくれていた人が
いたのだろうと。


お餞別を見ながらそんなことを思う。


有能だったとも、役に立てていたとも、
正直なところ、思えない。


もっとやれたことも、
もっと貢献できたことも、
たくさんたくさん、あった。


でも、きっと何をどこまでやったとしても、
わたしはいつまでもそう思うのだろう。


満足は一瞬で、
もっともっとを求める。


もう何を思ったとしても、
わたしの人生で結論は出た。
行動を起こし、進み始めた。


そうであるならば、
この決断を意義あるものにすること。


これからの人生で結果を出すこと。


それだけが、今のわたしに出来るすべてだ。



心から、ありがとうございます。