心の景色の旅に出る。

こころふるえるだれかとの時間、そのものの中にあるだれかの想い、だれかの、じぶんのこころを旅したその軌跡を綴っています。

四月に なれば 彼女は 喪った永遠の恋と、これから紡ぐ永遠の愛と。



四月に 


なれば 

彼女は





初恋だった。



彼女しか見えなかった。


彼女にも僕しか見えなかった。



この恋は、永遠だと思っていた。



永遠はあっけなかった。


終わりはすぐに訪れた。


彼女は僕の元から去り、


僕は追いかけなかった。


 
そして、あの日は二度と戻らない。


もう一度見ようと誓った、朝日も。


一緒に見れる日は、もう、来ない。




あれから月日が過ぎて。




僕は、愛していない人と結婚しようとしている。


あの時のあの恋はどこに行ったのだろうか。


お互いがいればよくてほかに何もいらなかった。



けれど、いまは、いらない人と結婚しようとしている。



あの時は愛していたと思ったのに。結婚しようと思ったのに。


でも、今はもう彼女の姿が見えない。


僕らは、結婚するのだろうか、本当に。



どこで、間違ったのだろう。



どこから、戻れるのだろう。





突然、


初恋の彼女から届いた手紙。



何の予兆もなく、何の理由もなく、届けられる、手紙。



旅先からのラブレター。


あれから、何年も、何年も経った。


なぜ、いま。



彼女の、最期のラブレター。


かつての時間を取り戻すための?


いや、かつての時間にきちんと別れを告げるための。


彼女の純粋でまっすぐな言葉で綴られる手紙。


とりとめのない、異国から届く別世界からのような。



置いてきた、捨ててきた、しまっておいた過去からの、ような。



そんな幻想的な手紙の中の世界とは違って、僕の日常は醜悪だ。



彼女の妹からの誘惑。彼女に向き合わない僕。どんどん拗れていく彼女と僕との関係。その中で進んでいく結婚式への道のり。



僕は、彼女は、そして手紙をくれる彼女はどうしたいのだろうか。


どこに辿り着きたいのだろうか。



辿り着いた先に、幸せはあるのだろうか。








恋と、愛と、真実と、幸せの話。





決して取り戻せない過去との離別と、これから創り上げていく未来への決意の話。





その先に幸せはあるか。




いつだって、決めるのは自分だ。

四月になれば彼女は

四月になれば彼女は