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心の景色の旅に出る。

こころふるえるだれかとの時間、そのものの中にあるだれかの想い、だれかの、じぶんのこころを旅したその軌跡を綴っています。

魂そのものが燃えるうた。それに灼かれる自分の魂の音を聴く。

晴れ渡った空の下。



グランドピアノに空の雲が反射する、


とても美しい薔薇が咲き誇るその場所で。



彼女は明るくまっすぐにこう言った。


「美しいものもあり過ぎると駄目だよね」



美しい薔薇に感動する彼女のその目の前で。


自分が今から演奏する薔薇園で一番美しいその場所で。


その場には、その薔薇園で美しい薔薇を咲かせた人もいただろう。


それでも、彼女は、まっすぐ、誰に憚ることもなく。



さらりと自分のこころをそこに置いた。



何にも縛られず、何にも目を奪われず、ただただ、自分の心に従って、素直に心のままに生きるひと。



彼女は、その生き様でひとりの女性の人生を変えた。


彼女の、その時のその言葉が、彼女を歌の世界へ導いた。


その瞬間、彼女は歌手になることを決めた。



たった一言が、たった一度の邂逅が、誰かの人生を変えてしまうことがある。


けれどそれは、命を燃やして、命を輝かせて生きているひとだけに出来ること。


彼女の命の輝きが、彼女の命に火を灯した。


だれかの魂に火をつけるのは、同じ魂だけ。


十年以上前の邂逅から時を経て。


彼女たちは、いま、「歌手」として同じ場所にいる。



そんな、奇跡の「快晴の日曜日」。



香織さんの歌が透明な水なら、彼女の歌は、生命の炎だった。


彼女の歌からは、命の輝きがほとばしっていた。


彼女の歌は、彼女の魂そのものだった。


彼女の魂が発する熱が、歌でそのまま届けられる。


まるで熱い血潮にそのまま触れたような、そんな歌。


彼女の歌声は、彼女の心をまっすぐにわたしたちに届け、わたしたちの心を灼いた。


彼女は決して容赦しない。自分の心に、自分の命に、自分の歌に。


どんな時も、どんな場でも、どんな状態でも。


彼女が届けるのは、彼女の、ありのままの姿。


決して、偽ることも誤魔化すこともない、そのままの彼女。


それが、彼女にとって歌うということ。


もし、彼女がたったひとしずくでも、自分の炎に水をかけたとしたら、きっと彼女の歌というものは、この世から消え去るのだろう。


それほどまでに純粋な、たましいのほのお。


それが、彼女の歌だった。


あまりの激しさに、あまりのまっすぐさに、あまりの生命の輝きに、ただただ圧倒された。


彼女の歌は、激しいだけでも、燃え盛るだけでもない。静かで、優しく、愛おしい。それもまた、彼女だ。


彼女は、自分の歌いたい歌を、歌いたいように歌う。


セットリストは考えているのだろうか。用意しているのだろうか。それもわからない。


彼女はきっと、今この瞬間を生きるひと。


ただ自分の魂に従って、魂が叫ぶままに、命を燃やすひと。


一瞬、一瞬変わりゆく命を、一瞬後には消え去る炎を歌うひと。


その今を生き切るその姿勢に、まっすぐに、自分の心のままに生きるその姿勢に、彼女の生き様が現れている。


歌うということは、生きること。


彼女のその生き様は、彼女の歌に乗って、多くのひとの心を震わせるだろう。魂に火を灯すだろう。そして、彼女に触れたひとは、自分の魂の姿を、垣間見るような、垣間見たくなるような、そんな感覚に襲われるだろう。


自分を生きるということを、感じたくなった時、決めようとするとき、きっと彼女に出会うだろう。


彼女の歌は邂逅だ。


彼女の魂と、聴く人の魂との。




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