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心の景色の旅に出る。

こころふるえるだれかとの時間、そのものの中にあるだれかの想い、だれかの、じぶんのこころを旅したその軌跡を綴っています。

大宮氷川神社の十日市。わたしたちは、今でも祭りと祈りの日々に生きている。

初めて訪れた大宮にある氷川神社の十日市(とおかまち)。


あまりの凄さと素晴らしさに感動しすぎてびっくりしすぎて、写真を一切撮っておりません。

鳥居をくぐる前、駅前から何キロも何百と並ぶ出店の数々。定番モノのたこ焼き唐揚げポテトから、七味唐辛子屋にびっくりなのは生のわかめに魚をさばいてる店まであるという。

人、人、人の人の波にの飲まれ揉まれつつ、ちゃっかりびっくりするほど美味しい甘酒を飲んでモツ煮を食べてご満悦しながら腹ごしらえ。


さて、この日の目的、十日市の目玉は熊手。

商売をしないわたしの人生には一度たりとも現れることのなかった縁起物。

主に商売繁盛を願うためのものだけど、商売してないひとでも持っておくと良いらしい。

駅から延々続いた露天は三の鳥居を潜ると息を潜め、目の前に広がるは、頭上三メートルか五メートルかというほどに、高く高く掲げられた巨大な熊手にその下に無数に連なる大小様々色とりどり、バラエティ豊かな熊手の数々。

決して広くない参道の、両側に出来た熊手の壁。参道には威勢のいい掛け声と、何十と並ぶ店先で熊手を探す人々の、今年の熊手を手に入れた人々の、嬉しそうな楽しそうな声と表情が溢れる。

より良い未来を手に入れよう!それを全力で応援しよう!楽しく未来を想像して、楽しく気前よく買い物して、楽しく遠慮せず受け取って、お店の人も買った人も通りすがった人も、みんなで熊手を買った人とその人の未来を祝って三三七拍子。

そんな場にいるだけで、気持ちも運気も上がるよう。

けれど、すぐにでも熊手を見たい気持ちをぐっとこらえて向かうは本殿、まずは神様にご挨拶。

これだけ人にあふれているのに、一緒に行った友人曰く、いつもはもっとたくさん並ぶはずなのに、どこに行っても並んでも、するするサクサクお参りできるしお守り買えるしなんだかとっても不思議な時間だった。

しかも、この日だけしか授与されないお守りまで。さらに去年まではなかったお守りが増えていたりと、神社も進化するんだなあなんて話したり。

お参りしている間には、なんだかたくさん奇跡が散りばめられていたようで、それだけでも、この日ここに来れた幸せに感謝した。

一通りご挨拶が終了したら、この日のメインイベント、熊手探し。
たくさん並んだ熊手屋さんの熊手は、ひとつひとつ全部が違って面白い。

わたしが最初に気に入ったのは、お福さんのお面だけの熊手。どの熊手も、これでもか!というほどに、福々しい縁起物が全部盛り。みんな華やかで楽しくて賑やかなのに、その中でぽつんとひとつ、お福さんだけというのが潔い。

けれど熊手は後戻りが出来ないらしく。例えば今年五万のものを頑張って買ったら、来年はそれ以上のものを買わなければならない。

値段を聞いてはいないけど、木彫りのとっても心安らぐ柔らかな表情のお福さんの熊手は、どう考えても三万はする。。。

となると、あの熊手とのご縁が出来るのは、きっともっと先なんだろう。

後ろ髪引かれつつも、次の熊手探しの旅へ。あちこちでいろんな熊手を見て触って、お店の人との掛け合いを楽しんで。それでも気になったのは、印象に残ったのは、あの時威勢のいいお兄ちゃんとがっつり話した時に触れた、あれだけだった。

いろんなことを悩みまくるわたしなのだけど、こういう時は何故かとっても潔い。

たくさんあるこの中で、たったひとつだけ。

それがばちっとちゃっかり決まってしまう。

シンプルお福さんの話をしておきながら恐縮だけど、七福神さま全部盛りどころか、さらに二体目の金色の恵比寿さまと大黒さまが乗っかって、九福神さまになっている、とんでも型破りなその一品。

小さな金の熊手に打ち出の小槌に金俵。その周りを小判がこれでもか!と包み込む。ほんとに盛り盛りだなあと感心するくらいの縁起物の山。

予算はうっかり倍くらいオーバーしていたのだけれど。それでもこれだなあって思ってしまったのなら仕方ない。

熊手?と思うけれど、この形でもいいらしい。

お兄さんと最後の掛け合いを楽しんで。

うっかりお迎えすることになった、神様たち。

この熊手に会うまでの道のりで、神様みたいな透明な瞳のおじいちゃんから小さな熊手を買って。恵比寿さまみたいな笑顔のおばあちゃんと会って。(そして心の中で、来年はこのおばあちゃんと同じ顔をした木彫りの恵比寿さまと大黒さまを買おうって決めて)

全部が全部、奇跡みたいに楽しくて幸せで面白かった。

このご時世でもこういう風習が、お祭りが残ってて、これだけたくさんの人が来て、それを全力で楽しむ日本っていう国は、やっぱりとっても面白くって素敵な国だとそう思う。

十日市は12月10日の00:00から24:00まで行われる。9日の夜に飲み会開いて00:00になったら全員で氷川神社を目指す会社もあるという。

会社の売上も実績もお金も、神様や縁起物が直接運んで来てくれるわけではない。それでも、そういうものの力を信じて応援してもらって、そしてもちろん自分たちも頑張って結果を出してそのことに感謝して。また翌年も繋いでいく。そういうことが、普通にこうして日常に組み込まれてるっていうのが面白い。

この日、幸せも運気もご縁もたくさんたくさんもらった気がするけれど、そんな日本っていう国の姿に触れられたのも、とっても良かったなあって思った時間でした。

まあ、そんなこんなでこれから一年、どうぞよろしくお願いしますな人たちがこちらの写真の方々です。かわいい。

また来年、12月10日にちゃんとお礼に伺います。

本当に、全部ひっくるめて素晴らしい、素晴らしすぎる時間をありがとうございます。
ご縁を繋いでくれた友人に、この日ともに過ごしてくれたひとたちに、心から感謝します。

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