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心の景色の旅に出る。

こころふるえるだれかとの時間、そのものの中にあるだれかの想い、だれかの、じぶんのこころを旅したその軌跡を綴っています。

原宿の森の音楽会。自然の中で心緩めて感じるひととき。

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都会の代名詞原宿の、その中心に森がある。

ここが原宿だと思えぬほどの、緑あふれるその中に、現れるのがKEISUKE MATSUSHIMA。


都会の森の中にあるレストラン。

けれどそれだけでは飽き足らず。

その部屋の中にも森を呼び寄せ。


一晩限りの奇跡の夢を。


驚くほどに色鮮やかな、


美しい木々と色づく葉。


落ち葉を踏みしめ緑の木々を見上げて。


ゆらゆらと揺れるほのおに心癒されて。


あちこちにある切り株にゆったり座り。


この日だけの、森が奏でるおとを聴く。


それはまるで、


幼少の頃の原風景の中にいるかのよう。

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木々も、流木も、切り株も、花々も、落ち葉も。

すべてこの日のこの時間のために集まっていた。


奏でられる音楽はこの場この時限りの即興演奏。

この夜だけの、空気を、音を、味を、出逢いを。

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明日には消えてしまうものだからこそ、
 
いや、明日同じものを揃えたとしても、

決して、同じ空間は作れないからこそ、


だからこそ、貴重で大切で愛おしい、この夜。

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ゆらめくほのおの光でこころをゆるめてほどき、

豊かな緑と踏みしめる落ち葉で無邪気になれる。

日々のくびきから解き放たれた心に染み入る音。

その中を、美味しく優しい料理が満たしていく。

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原宿の、高級レストランで繰り広げられるその光景は、まるでどこかの森の中のお茶会で。


あの、高級レストランが持つどこかぴんと張り詰めたような空気感はみじんもなくなって。


どこかのまったく違う場所にいるかのようだった。


ここが原宿のど真ん中だということも。

シンプルで美しいレストランの中だということも。


すべてが彼方に遠ざかり、ただ無邪気に素直にこの場を楽しんだ。


ひとつひとつのお料理は、もちろんすべてがとても美味しくて。

ひとつひとつの音楽は、優しく柔らかく、心を満たしていった。


それらをすべて、この夜だけのあたたかい森が包み込んでゆく。


そんな、素敵な夜が、一夜だけ原宿にあったのだ。

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この日、この夜、この空間を味わって、感じたことがある。


彼は、食べるということを、食という場の原点を紐解き、それを再構築したいのではないだろうか。


彼にとって、料理を作るとは材料を準備して調理が終わるまでを指すのでも、それが盛り付けられて誰かに届けられるまでを指すのでも、食べ終わって感嘆のため息を零すまでを指すのでもない。


彼にとって、料理とはその地の文化であり、歴史であり、積み重なる時間との邂逅だ。それらと、その地のまたは異なる地での歴史をその遺伝子の中に、脈々と繋いできた「誰か」との邂逅だ。


ひとつの料理の中に積み重なる時間と、

それを食べた人の中に積み重なる時間。


同じものを同じように作り、同じ場所で食べたとしても、その人の中に積み重なる時間が違えば、自ずとその時感じるものは全く違うものとなる。


本来、料理はシンプルだ。


この料理の中に刻み込まれた時間と、自分の中に紡がれている時間との邂逅を、素直に感じて楽しむこと。

その料理を食べたその時間を空間を自分がどう感じるか。どんな風に味わい、喜び、楽しみ、満たされたか。


今回、料理の説明はなかった。


どこの土地のどんな歴史を持ったどんな調理法で作られたものかどころか、その料理の名前すら、提示されなかった。


情報を、敢えて与えなかった、と言ってもいい。


わたしたちは、聞くことによってその味を、食感を想像する。その時、わたしたちは純粋に料理を食べてるのではなく、ある程度、情報を食べることになる。


それでは、わたしたちは料理そのものの本質を見誤る。


緩んだ柔らかな心で、ただ素直に食べること。楽しむこと。感じること。


なんとなく、なんとなくだけれど、この夜はそんな時間だったような気がするのだ。


美しい森の中で、美味しい料理を食べて、素敵な人たちと語らう時間。


素晴らしい、本当に素晴らしい時間でした。

まだ、心の一部はあの森の中にいるようです。


松嶋さん、MASSAさん、YOKANさん、本当に、本当に素晴らしい夜をありがとうございました。


KEISUKE MATSUSHIMA

MASSA&ARTISTS

YOKAN