心の景色の旅に出る。

こころふるえるだれかとの時間、そのものの中にあるだれかの想い、だれかの、じぶんのこころを旅したその軌跡を綴っています。

扉のかたちをした闇 彼女と彼と、詩と闇と。何がどこに在るのだろう。

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詩は、闇の中に浮かび上がる。


何もない、闇の中に、まるで突然灯火が浮かび上がるように。


けれど、その闇が扉の形をしていたら。


扉の形をしていたら、どうだろうか。


その、闇のノブを廻し、そうして開いたその先に、



詩はあるだろうか。




八月から始まる、


この本の中では。


暗闇の扉を繋ぐ、


詩が、横たわる。



八月よ、


九月よ、


十月よ。



男よ、


女よ、


そこには彼女の心があり、


そこには、彼の心がある。



彼女の心は暖かく、無邪気だ。


彼の心は静かで、透明だ。


交互に開く、闇の扉。


彼女の心を感じ、彼の心を感じる。


この詩は彼女で、この詩は彼。


そのうちいつの間にかわからなくなる。


この詩の彼女は彼なのか?


この詩の彼は彼女なのか?


まるで冬になると飲みたくなる、


暖かく優しいスープのように。


ゆるりとくるくるかき回されて。


マーブル状になった鍋の中。


わたしたちは、そのおたまの先に。


闇に続く扉を見つける。



さて、その扉を開くのは、彼女か彼か、それとも。

扉のかたちをした闇

扉のかたちをした闇