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心の景色の旅に出る。

こころふるえるだれかとの時間、そのものの中にあるだれかの想い、だれかの、じぶんのこころを旅したその軌跡を綴っています。

なにももたず、なにもきめず。

なにもたず、なにもきめず。



ただ、想いと夢だけを持って、さよならを告げる。


なにひとつ決まっていない真っ白な未来と、


どうあっても手放さない想いだけを持って。


そうして、まっすぐに、進もうとする人を、


誰が止められるだろうか。


どんな言葉も、彼女にとっては無意味だった。


ただ、諦めたような目の前の人たち。


彼女がもうその言葉を翻すことがないということが。


もう、わかってしまったのだ。


こうして、話し合いの場を設けてはみたものの。


単なる形式的な、形だけのものだと、


彼らは理解していた。



けれど、



彼らは彼らの仕事として、その言葉を紡ぐのだ。



ふわふわと、どこかまるで現実感のない、空虚な言葉を。


彼ら自信が知っている。


何を言っても無駄なのだと。


彼らは不思議な表情をしていた。


ふわふわと、とらえどころのない、


言うべき言葉を持たない人たちの貌。


そんな貌をさせてしまって、申し訳ないな、と思う。


それでも、揺るぎない、というほどには強くない、



ただ、

これがわたしの進む道だ、

としか。

言いようのない、そんな確信が、

彼女を動かす。



それは、熱くもなく、激しくもなく、


ただ、静かだった。


静かに、自然に、


自分が進むべき道に、


一歩を踏み出す。



それくらいに、当たり前のことだった。


人生において、

大きな決意をした、というより。


ただ、自分が進むべき道に自然に素直に戻ったような。



そんな感覚が彼女を満たす。



話し合いの前も。


話し合いの後も。



ただ、いつもの時間が流れた。



何ひとつ変わらない。


ただ、より一層、自分の中に深く根を下ろした、まっすぐな想いだけを胸に。


歩き出す。



そんな、夜の出来事。

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