心の景色の旅に出る。

こころふるえるだれかとの時間、そのものの中にあるだれかの想い、だれかの、じぶんのこころを旅したその軌跡を綴っています。

読む時間 アンドレ・ケルテス 世界のどこかで、本を読む。

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その人の手元には本がある。

その人は一心に文字を追う。


本を読む。


本を読む。


あの空の下で。


あの光の下で。


あの街の片隅で。


あの家の片隅で。


あの道の脇で。


あの樹の陰で。



少年が、


少女が、


青年が、


老人が、



本を読む。



人種も、年齢も、性別も、場所も、時間も異なる写真の中で。


唯一同じなのは、文章を読んでいること。


これだけ広い地球のどこかで、誰かが何かの文字を追って、目を走らせている。


人種も、年齢も、性別も、場所も、時間も異なるけれど。


文章を読んでいる、のは同じ。


今これを読んでいるあなたのように。


今も、地球のどこかで、知らない場所で、知らない人が、わたしと同じように文字を追っている。


その写真に映るのはあなた。文字を読んでいるわたし。


どんなに場所が違っても、どんなに言葉が違っても、どんなに風貌が違っても。


文章を読んでいる、という行為で。


わたしたちは繋がっている。


同じように、頭を下げて、文字が書かれた紙を手に持って。


どんな場所の、どんな人も同じように。



それは、とても不思議で、奇跡のようで、不思議でもなんでもない、普通のこと。


読む時間

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