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心の景色の旅に出る。

こころふるえるだれかとの時間、そのものの中にあるだれかの想い、だれかの、じぶんのこころを旅したその軌跡を綴っています。

かずさキャンドルナイト やさしく、やわらかく、こころにひびく空間。

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夜の帳が公園を覆う。


ぽつぽつと降る雨音。

空を彩る雲たちの影。

風に揺れる木の囁き。

鈴虫の声が聴こえる。


周りを森に囲まれた、静かで豊かな自然の中の公園で。
自然の音をバックミュージックに歌う最高のステージ。


灯りは最小限に。

円形のステージに並べられた美しいキャンドルたち。

人工的な灯りが極力削られたその場所は、雨と、雲と、木々と、草花に包まれた、あたたかい空間だった。

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その暖かくて優しい空間に、やさしくやわらかい、素直で無邪気な歌声が響く。

遠く遠く空に届く、どこまでも透きとおった美しいうた。

まるで子どものころに還ったかのような、とても透明で、まっすぐなこえ。

無邪気に空想にふけって毎日毎日世界は楽しくて驚きと感動に満ちていた、あの頃。

そんな光景を思い出す。

とてもとてもかろやかで、まるでおとぎ話を聴いているかのような。

ただただこころがふわっとやわらかくなるような、重い荷物を手放せるような。

そんな歌声が夜の公園にひびいてやさしくその場を包み込む。

Chimaさんの歌声は、やさしくやわらかな世界にわたしたちをみちびいて。

そうしてその透きとおった声でこころの中にある淀みをほどいてくれるよう。

Chimaさんが紡ぐやさしい世界の中をたゆたって、幸せな気持ちで満たされる、そんな時間。

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そんなおとぎの国のうたが歌われるその後ろでは、育色工房さんのライブペインティング。

あたたかい、まあるいやさしい絵が曲にあわせて次から次へと生まれていく。

すべてがやさしくあたたかく。

つつみこみつながる世界を描く。

まあるく繋がるやさしい輪。
ひとつひとつの絵がとてもかわいらしくて夢のようで。

柔らかなその歌声の世界をまあるくひろげていく。

包み込むようなやさしい色。

ふわりと軽くなるような絵。

見ているだけでこころのどこかに灯がともるような。

そんな絵と、歌の世界がひびきあって、とてもやさしく夜を包んだ。

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僕はもうあのさそりのようにほんとうにみんなの幸いのためならば僕のからだなんか百ぺん灼いてもかまわない。」

ジョバンニの言葉。

静かな朗読に続いて。

佳奈さんの歌が始まる。
 
佳奈さんの歌は、やさしく、おおきく、あたたかい。

日々を一生懸命生きているひとたちがぶつかる壁。たちはだかるもの。それらをやさしく認めて受け入れて、そうして前を向かせてくれる。

弱くても、醜くても、情けなくても、辛くても。
それでいい。それも含めてまるごと自分だから。

進めないと思う。前を向けないと思う。立ち上がれないと思う。
それでもいい。そんなときもある。

けれど。

それを認めて、そんな自分も愛して。

そうして前を向こう。明日に命を繋げよう。

まっすぐに自分を生きよう。

明日がもし来ないなら。

今日がもし最後の日なら。

きっと、自分にも、自分の大切なひとたちにも優しくできる。

でも、そうだとしたら。

きっと、今からでも優しくできるはず。

そんな風に、強く、優しく歌い上げる。



佳奈さんの歌には力がある。強く深い想いがある。

それはきっと、佳奈さんが歌い上げるその感情を経験してきたからだろう。

佳奈さんの心の深いところから、湧き上がるものだからこそ、歌に佳奈さんの魂が宿る。聴いているひとのこころに響く。深い場所まで届いていく。

佳奈さんが歌っているのは、表現したいと思っているのは、「ほんとうの幸い」なのかもしれない。

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一緒に聴いた友人が、佳奈さんの歌はまるですべてを包み込む母のような、そんな歌だった、と言った。

ああ、本当にその通りだ、と思う。

そんな風に感じることができる、友人の豊かな感受性がまた嬉しかった。


4月に出会って9月に木更津へ行くと約束して。
あっという間にその日が訪れた。

もちろんこの日をとてもとても楽しみにしていたけれど。

こんなにも、こんなにも、素晴らしい時間が過ごせるなんて思っていなかった。


そして、あの時なぜ、佳奈さんに惹かれたのかわかった気がした。
きっと、佳奈さんとわたしはある面で、似た世界を見ているんだ。

辛いことも悲しいことも苦しいことも嬉しいことも楽しいこともすべて。すべてを抱えて受け入れて、そうして進みたい。そうして進んで行こう。

そのために、佳奈さんは歌う。
ひとりでも、前を向けるひとが増えるように。
ひとりでも、明日を繋げれるひとが増えるように。
ひとりでも、まるごとの自分で生きていけるように。

辛いこともあるよ。どうしようもないこともあるよ。
でも、光もあるよ。繋がるものもあるよ。
だから、すべて受け入れて抱えて生きていこう。

佳奈さんが歌うどの歌からも。
やさしい歌も、かろやかな歌も、きびしい歌も、すべて。

そんなメッセージを感じる。

佳奈さんは、きっと命を紡ぐ歌をうたうひと。

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ライブが終わるその頃。

月が顔を出した。

最初に降った雨は恵みの雨。

一つだけ見えた星は贈り物。

最後に現れた月の光は感謝。

素晴らしいステージの素敵なフィナーレ。


本当に、心に残る素晴らしい夜をありがとうございます。
出会えたことに、この夜をともに過ごせたことに、感謝します。

またどこかの月の光の下で会いましょう。

Chima

育色工房

松本佳奈

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