心の景色の旅に出る。

こころふるえるだれかとの時間、そのものの中にあるだれかの想い、だれかの、じぶんのこころを旅したその軌跡を綴っています。

歌うこと、表現すること、生きること。わたしの表現と生きる道。

ただただ自分の心に従って。

自分の魂が叫ぶままに歌う。

それが、こんなにも、周りを巻き込むのだと知った。

彼女が舞台に現れる。
何の説明もなく、予告もなく。

そして。

うたが。
会場を包み込む。

彼女のうたからは、ただただ歌うことが気持ちが良くて幸せだと、その喜びだけが伝わる。

とてもとても、のびやかで、なにひとつ、とらわれるもののない、彼女そのものの、うた。

なにをうたっているのかがわからなくても、彼女の音の波を聴いているだけで、心が、体が高揚した。

彼女が呼びかける。

うたって。さあ。

気がついたら、
わたしはなにひとつためらうことなく、
こころが歌いたい、
と言うがままに、歌っていた。

彼女が嬉しそうに微笑む。

恥ずかしさやいたたまれなさを不思議なほどに感じなくて。ただただ歌うことが気持ちがよかった。

それはとても不思議な体験で。
わたしの体がわたしの心より先に動いた、と言うしかなかった。

わたしは呼び水だったろうか。
まるで熱に浮かされたように、会場にいるひとたちが歌う。
歌の波が、さあっと会場を包むのを感じた。

会場が、歌で包まれて、そこにいる人たちが歌で繋がる。

ここにいる人たちは初対面同士も多い。
この会場は最初はばらばらだったはず。

それなのに、歌が一瞬でこの会場にいるすべてのひとを繋げた。
同じ歌をうたっているその時間、確かに何かが繋がった気がした。

歌ってこういうものなのか。
音楽ってこういうものなのか。

歌で繋がること。 
初対面でも、相手のことをなにも知らなくても、一瞬でわたしたちは繋がることができる。

そんな事実を知った時間。

彼女の心から心地よいと思うその喜びが、嬉しい、幸せだという感情が、彼女のうたに乗ってその場にいるひとりひとりの心に直接響いて。

彼女のうたの揺籠の中で、会場にいるすべてのひとがたゆたっているようだった。

彼女は、ただただ、こころがこのうたを歌いたい、とそう思うままに歌い。
ここにいるひとと、うたを歌いたい、とそう思うままにわたしたちを導く。

ただただ、まるでそこに吹く風に乗るような。
まるで、そこを流れる川の流れに乗るような。

そんな、不思議な、自然の中にいるような、ただあたりまえに歌って、あたりまえに手を叩く、そんな時間がそこにあった。

この場にいられる奇跡を思う。
この場で感じられる縁を思う。

わたしは、彼女のうたを聴くために、彼女とともに歌うために、ここに来たのかもしれない。

ひとが、ありのままの姿で、自分自身の光だけで輝く時。
その時、ひとは何の無理もなく、自然に、その波に飲み込まれる。惹きつけられる。

何を伝えたいとか、どう伝えようとか、そんなことよりも、ただただ、自分の魂が叫ぶままに表現すること。
それが、なによりもなによりも、ひとのこころをふるわせる。

なにひとつ、余計なものをまとっていない、そのひとそのものが、うたから伝わる。

それ以上のものはこの世にない。
それが、表現するということなのかもしれない。

そして、うたはなにひとつ持っていなくても、ひとがひとであるだけで紡げるそのひとそのものの表現。

うたの持つ力。
ひとの持つ力。

そんなものを知った。

言葉で表現するのはとてもとても難しい。
ただただそのひとそのままを受け取って、
その中に自分のそのままを見出すような。

そんな、不思議な時間だった。
今いる場所も、隣にいる人も、
全て繋がってどこかへ消えて。

そうしてその先に自分のこころを見るような。

そんな不思議な時間だった。

彼女のうたを聴いて。
彼女の心を受け取って。

周りのひとを感じて。
自分自身と向き合う時間。

表現することは、生きることだ。

以前、ただただ魂のままに描く人と会った時も感じた感覚を思い出す。

自分自身がこのかたちだと思うそのあり方で、自分の魂が表現したいと思うそのままを、ただ、表す。

それが、生きるということだ。

わたしにとっては何だろうか。
きっと文章だとそう感じている。

わたしの文章は、ただあふれるがままにほとんど考えずにそのまま書いているけれど、それでもまだ思考がまとわりつく時がある。

わたしはもっともっと純粋に書けるし、もっともっと自由に書ける。
自分の内側からあふれでる、それだけをすくい上げて文章にしたい。

表現することは生きること。
わたしにとってはきっと書くことが生きること。

書く時に自由であるためには、普段から自由でいる必要がある。

なぜならわたしのあり方が、そのまま文章になるから。

毎日何をして誰と過ごして何を大切にして何を受け取り何を受け取らないか。

そのひとつひとつの積み重ねが、文章になる。

ただまっすぐに、素直に、自由に生きること。

それが、表現するということだ。

asha mai yamane
ふつうのうたネット

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